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神楽にハマル
 
  中国地方は、里神楽の大きな潮流をなす
「出雲流神楽」の発祥の地として知られる。
収穫を感謝する秋祭りには、夜を徹して舞いやお囃子が行われ
人々は、酒を酌み交わしながら地域の絆を深めてきた。
神楽を見物すると、懐かしい気持ちに包まれるのは、
そんな地域の温もりが感じられるからだろうか。
出雲流神楽は、歳月を経て、中国地方各地へと伝わり、
その土地ならではの個性的な舞いが育まれた。
中国地方で、忘れられない感動に出会いたい。
 
1.「神楽の宿」で古代神楽の舞いやお噺子を体験
奥出雲地方は、ヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトゆかりの地として知られ、出雲神話を題材にした数々の神楽が上演されている。中でも大東町には、代表的な古代神楽「海潮神代神楽」(うしおかみよかぐら)が伝わる。大東町ではかつて正月に当家となった民家の座敷で神楽を舞う習慣があった。この伝統に基づき、「神楽の宿」が再現され、生活の中にある神楽が体験できるよう工夫されている。ここでは、きらびやかな海潮神代神楽が鑑賞できるほか、希望すれば笛や太鼓、舞いの指導を受けることもできる。またすぐ近くの「古代鉄歌謡館」でも定期公演が月に一度催されている。
 
3.国の重要文化財「備中神楽」の伝統を継承
備中神楽は、しめ縄で結界した神殿(こうどの)をつくって舞うことから「神殿神楽」とも呼ばれる。もともとは、凶作や災害などのたたりをもたらす土地神、荒神の心をやわらげるための神事であり、近世になり、演劇性の強い新しい神楽が加わった。美星町の歴史公園「中世夢が原」の入口にある「吉備高原神楽民俗伝承館」は、こうした備中神楽の伝統を後世に伝えていくための拠点として整備された。館内には、伝統ある衣装や神楽面の展示のほか本格的な神殿も展示されており、国の重要無形民俗文化財に指定されている備中神楽の歴史を詳しく知ることができる。
 
2.石見神楽のまちで神楽ショップめぐり
出雲神楽の流れをくむ「石見神楽」は、八調子と呼ばれる急テンポの囃子と演劇性の強い演出で知られる。神楽のまち、浜田市には、この華やかな石見神楽を彩る神楽衣装や神楽面の工房が複数あり、製作風景を見学することができる(事前連絡が必要)。一針一針、金糸・銀糸を手作業で刺して作られる絢爛豪華な神楽衣装。特産の石州和紙を素材とする神楽面。その製作工程は見ていて飽きない。工房の方からは、衣装や面づくりの話だけでなく、神楽にまつわる色々な話が聞け、神楽好きにはぜひ訪ねてみたい場所だ。
 
4.神楽のテーマパーク「神楽門前湯治村」
瀬戸内文化圏と出雲・石見文化圏の接点にあたる美土里町は、民族芸能の宝庫として知られる。中でも神楽は際立って盛んであり、昭和20年代には、演劇性の強い「新舞」をこの美土里町からはじめて創作発表するなど、つねに神楽の新しい可能性を追求している。「神楽門前湯治村」は、この美土里町を象徴する神楽のテーマパーク。場内には、3千人収容の神楽専用劇場「神楽ドーム」のほか、有数の広さを誇る舞殿(ステージ)、神楽面の体験工房などがある。また、天然ラドン温泉の入浴施設や湯治宿もあり、ゆっくり泊まって神楽三昧を楽しむことができる。
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