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和の手仕事になごむ
 
  手作りの品には、ぬくもりがある。
心をこめて作る職人たちの愛情が感じられるからだ。
見ているだけでほっとなごむ、
手仕事に会いたくて、山陽路へ、山陰路へ。
そこには、私達が忘れかけていた潤いある生活と
伝統を大切に守る誇り高き人々がいた。
 
1.風流の町が育んだ優美な和菓子
松江は、大名茶人として知られる松平不昧(ふまい)公の残した茶の湯文化が、今なお、暮らしに息づいているまちである。和菓子へのこだわりもその一つ。水の都として知られる松江のまちには、“不昧公好み”と呼ばれる優美な和菓子の名店が数多くあり、また、「明々庵」、「月照寺」、「普門院・観月庵」などゆっくり茶菓が愉しめる不昧公ゆかりの場所が点在している。 堀川のほとりにある工藝館「カラコロ工房」では、老舗の職人さんの指導の元、和菓子づくりが体験できる。また、武家屋敷が立ち並ぶ一角には、茶どころ松江ならではの美術館「田部美術館」がある。

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3.一つ一つ、口で吹いて作られる倉敷ガラス
温もりある風合いで全国に知られる倉敷ガラス。一つ一つ、口で吹いてつくるため、それぞれの表情に微妙な違いがあるのも魅力だ。倉敷ガラスとは、その創始者である小谷真三さんと息子の栄次さんが作るガラス製品を指す。倉敷美観地区にある「倉敷民芸館」では、土蔵の造りを残した落ち着いた空間の中で小谷真三さんの比較的初期の作品を見ることができる。また、「日本郷土玩具館」に併設されたギャラリーでは、倉敷ガラスの販売も行っている。使ってみてその良さがわかるといわれる工芸品。倉敷ガラスには、技へのあくなき探求心と作り手のまごころが込められている。
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5.西国の覇者、大内氏の栄華を伝える大内塗
京の都に模したまちづくりから、かつて“西の京”に例えられた山口。この地に花開いた絢爛たる大内文化の面影を伝える工芸が大内塗である。西国一の守護大名、大内氏が強大な勢力を誇った室町時代の約二百年、その財力を支えたのは、交易品として中国や韓国に輸出された美しい大内塗の品々であったという。山口市の中心部にある「山口ふるさと伝承センター」には、深みのある朱色に金箔の大内菱や色漆の秋草文様をあしらった優美な大内塗の実演コーナーがある。また、予約制で大内塗の箸づくりも体験できる。
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2.”因州筆切れず”で名高い因州和紙
滑らかな紙肌で、筆を傷めないことから“因州筆切れず”と書道愛好家から高く評価されている因州和紙。佐治村と並ぶ主要産地として知られる青谷町には「あおや和紙工房」という手漉き和紙の素晴らしさが体験できる工房がある。館内では、和紙と光をテーマにした「和紙のオーロラ」などの常設展示のほか、季節ごとに企画展が開催され注目を集めている。企画展では、さまざまな素材と融合した新しい和紙の創作や和紙の風合いを活かした芸術などを提案。千年の歴史を誇る因州和紙の新しい可能性に出会うことが出来る。
 
4.さまざまな芸術が生み出す熊野筆
江戸時代からの筆づくりの歴史を持つ熊野町は、日本一の筆の産地である。画筆・毛筆・化粧筆のいずれも全国の80%以上を生産。特注品などを手掛ける伝統工芸士をはじめ “筆師”と呼ばれる職人が数多く働いている。筆文化の情報発信基地「筆の里工房」では、20頭分の馬の尻尾で作られた大筆など、筆・墨・硯・紙の文房四宝の世界を堪能できる。また、書・絵画・工芸など筆により表現されるさまざまな芸術も企画展で多彩に紹介されており、定期的に訪れるファンも多い。館内では、筆師の仕事風景の見学やオリジナル筆の製作体験もできる。(写真提供:広島県)
 
4.さまざまな芸術が生み出す熊野筆
釉薬を一切使用せず、土味をそのまま残し、高温の炎でじっくりと焼き締めてつくる備前焼。その枯淡な風合いは美術品として人気が高いほか、“備前徳利で燗をすると酒の風味が変わらない”などと言われ、生活器としても広く愛用されている。作陶の中心地である備前市伊部(いんべ)には、「岡山県備前陶芸美術館」があり、備前焼の千年の歴史や4人の人間国宝の名品などを紹介している。また、毎年10月には、JR伊部駅周辺に窯元や作家の露店がズラリと並ぶ「備前焼まつり」が開催され、全国から集まった備前焼ファンで賑わう。