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名水の郷・美味探訪
 
  水は、すべての生命の源。
こんこんと大地から湧き出す水や清冽な川が、
豊かな自然の幸を育て、
中国地方の人々は、それを食の文化へと高めてきた。
斐伊川の清冽な伏流水が育んだ出雲そば、
灘、伏見と並ぶ日本三大銘醸地、西条の酒、
大山の伏流水が磨いた豆腐づくりの伝統・・。
まさに、“名物の陰に名水あり”である。
 
1.切磋琢磨し、出雲そばの伝統と文化を継承
陰暦10月を“神無月”と呼ぶのに対し、出雲地方では、“神在月”と呼ぶ。年に一度、八百万神が出雲の地に集まるからだ。この出雲神話になぞらえ、出雲市では「神在月出雲 全国そばまつり」を実施している。新そばの季節に、全国有名産地のそば職人と出雲地方の精鋭が集い、技を競う。また、そばをテーマにした落語、地酒の利き酒など、そばとゆかりの深い文化も楽しめる。そばの実を甘皮まで挽き込んで製粉するため色が黒く、割子などの独特の食べ方で知られる出雲そば。全国の名だたるそばとの対決は、そば好きにはこたえられない。
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3.湧水「愛の水」を使った、素朴な和菓子が大人気
岡山県の最高峰、後山の麓に湧き出る「愛の水」は、知る人ぞ知る名水。天然ミネラル分が豊富で、自動給水器の前には県内外の人々が長い行列を作る。この名水を使った和菓子作りでまちおこしに成功したのが東粟倉村。「東粟倉工房こぶし庵」では、後山の伏流水で育ったモチ米、小豆、よもぎ、しそなど、すべて村内で収穫した材料を使い、和菓子作りを行っている。「愛の水」を使った昔ながらのコシの強い杵つき餅やよもぎの香りいっぱいの草餅、香ばしいやき餅などが大人気。また、夏場は、水まんじゅうなども美味しい。
 
5.中原中也も楽しみにした名勝「長門峡」の鮎料理
清流阿武川と巨岩群が見事な渓谷美を造り出している名勝「長門峡」(ちょうもんきょう)。春の桜、秋の紅葉など四季折々に美しい表情を見せ、太公望が続々訪れる鮎釣りの人気スポットとしても知られる。この渓谷の入口には、中原中也の『冬の長門峡』の詩碑がある。中也は、帰省すると長門峡のなじみの料亭を訪れ、鮎づくしの料理を楽しんだという。現在の長門峡も美味しい鮎料理が名物。鮎の塩焼き、瀬ごし、唐揚げ、甘露煮・・。そして仕上げは、鮎雑炊。美しい景観を楽しみながらの鮎尽くしの膳は、口福の一語に尽きる。
2.山陰を代表する”天の真名井”名水を使った豆腐料理
大山の伏流水が豊富に湧き出る淀江町。「天の真名井(あまのまない)」は名水百選に指定された山陰を代表する名水。“高天原の神聖な井戸”という意味を持つ。この天の真名井に近い、温泉や物産販売、レストランなどの複合施設「白鳳の里」では、名水を使った「とうふ会席膳」が人気を呼んでいる。できたての豆腐の味わいが楽しめる名水おぼろ豆腐をはじめ、ごま豆腐、おからの天ぷら、どんぐりを使った珍しいどんぐりうどんなど・・。豆腐は、自家工房仕込みの有機地大豆を本にがりで仕上げ、すべて湧水を使用し作っている。名水の郷でそのこだわりぶりを味わいたい。
 
”西国の酒都”西条の名物料理「びしょ鍋」
酒造りに適した名水に恵まれ、灘、伏見と並ぶ日本三大銘醸地に数えられる西条。この町の名物料理が「びしょ鍋」(美酒鍋)。“びしょ”とは、蔵人のことで、作業で水にぬれたり、汗をかいたりして、びしょびしょになることからこう呼ばれた。水の代わりに酒を使い、蔵人たちは利き酒に影響しないよう、塩だけでシンプルに味付けをして食べていたという。毎年10月に行われる「酒まつり」では、“5000人の居酒屋”と名付けられた大桟敷が設けられ、人々が和気あいあいと鍋を囲む姿は壮観。酒まつりでは、例年、蔵元も蔵を開放し、趣向を凝らした催しを行っている。
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